
6月、自社農園のある箕輪町では季節がまた一段と進み、杜仲の杜も深緑に包まれ生命力に満ちています。
農作業に追われる日々の中にも、伊那谷の自然の美しさや、たくさんの命との触れ合いが心を和ませてくれます。
今回は、そんな初夏の杜仲畑の様子をお届けします。
自然の恵みと白い絨毯 — 季節の移ろいの中で

この時期、伊那谷の田園風景は、蕎麦の花が一面に咲き誇り、まるで白い絨毯を敷き詰めたような景色が広がっています。
杜仲畑の傍らに目をやると、桑の木が静かに実をつけていて、その枝には、まるで自然の宝石のように艶やかな桑の実がたわわに実っていました。

農作業の合間、ふと立ち止まって口にする一粒の桑の実。
そのやさしい甘みに、季節の移ろいを感じながら、また次の畑へと足を運びます。

自然と向き合い、農と寄り添う毎日は、まるで季節の中を歩く静かな旅のよう。
そんな旅の途中で出会う小さな風景が、私たちの心を静かに癒してくれます。
生命を育む、深緑の杜仲畑
初夏の訪れとともに、杜仲の木々はぐんぐんと枝葉を伸ばし、葉は手のひらほどの大きさに育ってきました。

畑全体がいきいきと呼吸しているような、生命力に満ちた季節です。
けれどこの時期は、同時に病気や害虫にも注意が必要な時期でもあります。
かつては「虫もつかず、病気にもならない」と言われていた杜仲の木。
ですが実際は、黒星病、褐斑病、縮葉病などの病気に加え、ヨトウムシなどの害虫による被害にあう危険性があります。
特に、梅雨前後の気温差があるこの時期は要注意。除草作業がひと段落した6月でも、私たちは日々、一本一本の木、一葉一葉の葉を丁寧に見て回ります。

そんな杜仲の杜には、私たちの作業をそっと支えてくれる小さな存在たちもいます。
杜仲の杜を歩いていると、アマガエルやてんとう虫、アシナガバチなど、たくさんの訪問者に出会います。

たくさんの生命が自然のバランスを保ちながら、それぞれの役割で杜仲の畑を守ってくれているのです
除草の季節と、夏の収穫に向けて
梅雨入り前後は、杜仲の畑にとっても、私たち作業をする人間にとっても、とても大切な時期です。
この季節、草の勢いも日に日に増していきます。
畑では除草作業が中心となり、草との根競べが続きます。

見た目を整えるだけでなく、刈り取った草は緑肥として土に還り、畑に必要な栄養を届けてくれます。
また、風通しを良くすることで、病害虫の発生を防ぐ効果もあり、毎日の手入れが欠かせません。

同時に、いよいよ夏の収穫に向けた準備も本格化していきます。
葉の状態をひとつひとつ見極めながら、収穫に向けた段取りを丁寧に整えていく。
こうした地道な作業の積み重ねと、手間とひと手間が、元気な杜仲葉を育て、美味しい杜仲茶づくりの土台となっていくのだと思います。
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https://tochu.jp/
杜仲茶の創作レシピをnoteで紹介してます。
https://note.com/cute_macaw111
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